依存性人格障害 治療

依存性人格障害(依存性パーソナリティ障害)とは?

 

人格障害の分類のひとつで、

 

『不安感と依存性の強い行動パターン』を特徴とした障害です。

 

依存性人格障害が単独で発症する場合よりも、他の人格障害の症状と重なるケースの方が多いようです。

 

思春期以降も母子関係が深くなりやすい日本では、個人主義の西洋よりも発症率が高いとされています。

 

 

 

依存性人格障害の特徴

 

程度の問題はありますが、まとめると、

 

自分の人生に対する主体的責任から逃れ、
他人からの保護(世話)や保証を得ようとする性格構造に特徴があります。

 

 

 

親密な人に対しての見捨てられ不安と継続した依存性

 

頼りになる相手への従属的・消極的な態度

 

自分の能力や技術を高めることには関心がない

 

自分は弱者であることを強調して、他人からできるだけ手厚い保護や支援を得たいと望む。

 

「一人でも大丈夫だね」と思われることが恐怖

 

 

 

主体性が求められる社会への対応が難しくなり、多くは、ひきこもり・ニートとなってしまうのが現状です。

 

 

依存性人格障害のチェック

 

以下の8つの基準の中で5つ以上当てはまれば、依存性人格障害と診断されます。

 

 

1. 日常の細かなことでも、他人から有り余るほどの助言と保証が無ければ、自分で決断できない。

 

2. 自分の生活のほとんどで、他人に責任をとってもらいたがる。

 

3. 他人からの支持または認められることが失われることを恐れるあまり、他人の意見に反対を表明することができない。

 

4. 自分の判断や能力に自信がないため、自分で計画を立てたり物事を決めることができない。

 

5. 他人から愛情や支持を得るために、自分の不快なことでもやってしまうことがある。

 

6. 自分で自分のことができないという強い恐怖や無力感を感じている。

 

7. 親密な関係が終わったときに、自分を世話して支えてくれる別の関係を必死で求める。

 

8. 自分が世話をされずに放っておかれるという恐怖に、非現実的なまでに捕らわれている。

 

 

 

依存性人格障害の改善のために

 

各種人格障害は、簡単に改善されるものではありません。どうしても改善のためには時間を要するものです。

 

ただ一緒にいて、真摯に関わっていくには、関わっていく方の負担が多すぎて、周囲の人まで病んでしまいます。

 

 

 

人格障害の改善は、最終的には患者本人の自覚から始まります。本人が自覚しないと改善は認められません。

 

そのため、ある程度淡々と日常生活を行い、淡々と接する事が時間がかかるようですが、ベターな対応とされています。

 

「母性的な接し方」よりも「父性的な接し方」の方がベターとも言われています。

 

 

 

また、依存性人格障害のプラスの面としては、患者本人が依存者の言うことには従う傾向にあることです。

 

 

ハーバード大学医学部の臨床栄養学部助教授を経て、ご自身のクリニックで数多くの精神疾患患者治療に当たった荒木裕院長の臨床研究によると、

 

食事栄養面からの改善効果が認められ、その方法を推奨しています。

 

薬物などに依存するわけではなく、安全で比較的取り組みやすいので、時間をかけてでも、改善のために実践されてみてはいかがでしょうか。

 

 


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